あたたかい日が続いて桜の開花が早い。中千本・上千本が満開と聞きつけ晴れの良き日にお花見登山いざ行かん。
奈良 吉野山は「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として2004年7月にユネスコ世界遺産に認定。「日本の桜の名所100選」にも選ばれるほどの場所。絶景は言わずもがな。
土曜日の休日ということもあって、早く出てきたつもりでも道中の電車の中は最寄駅に近づくにつれ、ぎゅーぎゅー。
駅に降り立つと人がいっぱいです。
駅前の右手に新しく設置された桜ポストがお目見え。吉野町のマスコットキャラクター「吉野 ピンクル」ちゃんの看板もありフォトスポットになってました。
駅前まで山頂までのバスに乗り込む行列がずらり。ひとまず駅前のお店で麦酒を購入し、花見感あげて行きますw
山頂へのもう一つの手段、「吉野山ロープウェイ(吉野ケーブル)」も人気です。「千本口駅(近鉄吉野駅駅前)」より「吉野山駅(下千本)」まで運んでくれます。
こちらは昭和4年に開業した日本現役最古のロープウェイであり、日本機械学会の「機械遺産」としても認定されているそうです。見るからにレトロな佇まいです。
それらを横目に山頂へは徒歩で向かいます。
下千本(しもせんぼん)
下千本は吉野山の入り口付近に位置する(標高約230m~350m)エリア。吉野山で一番はじめに咲き始める場所。
山頂へは「七曲坂(ななまがりざか)」を通って行きます。緩やかにカーブを繰り返しながら高度をあげて登ってき、道中も桜並木や枝垂れ桜がお出迎えしてくれるので大変さはかなり緩和されます。道はしっかり舗装されているので運動靴であれば快適に歩けます。(上り約20分ほど)
七曲坂を登り切ると賑やかなお店が立ち並ぶ観光参道ゾーンに入ります。少し進んで行くと川の無い尾根に架かる不思議な「大橋」が見えてきます。朱塗りの橋は雰囲気があり桜のフォトスポットです。
昔話に出てきそうな佇まいの「めちゃうまやまぐり」のお店。店員さんが狐のお面をしていて異世界な雰囲気。栗のいいにおいです。
金峯山寺の総門である「黒門」を潜ります。
「桜三昧 器のやまもと」さんの軒先きにはたくさんの焼き物。
2020年11月OPENした「吉野の湯」。絶景インフィニティ露天風呂が楽しめるようです。
日本三鳥居の一つである銅の鳥居の横にある、吉野の有名店「ひょうたろう 柿の葉すし」は、ズラリと行列。
中千本(なかせんぼん)
吉野山の中腹にあたる(標高は約350m~370m)エリア。
必ず立ち寄るべき名所「𠮷水神社(ヨシミズジンジャ)」。
豊臣秀吉が花見の宴を催した際に本陣と使用されていたり、源義経と静御前が弁慶等と共に隠れていた場所であったり、日本住宅建築史上最古の書院として世界遺産に登録されていたりと逸話が数々ある場所。
入山料を入れ入場。
吉野を代表する風景「一目千本」は“ 一目に千本見える豪華さ ” という意味。
みんなその風景をおさめようと前列は撮影の順番まちです。
あまりの美しさに背景画にしか見えないw ピンク色の濃淡、奥までびっしり桜の山肌ですごい数の並木です☆
吉野山のこの山桜はお花見のために植えられたではなく、修験道の祖である役行者(えんのぎょうしゃ)が、吉野山での修行のときに桜の木に金剛蔵王権現像(こんごうおうごんげん)を彫ってお祀りしたことが始まりとされいて、その後、信者の方たちが桜を神木として献木し続けたことで、一目千本の風景が出来上がったそうです。
「𠮷水神社の限定御朱印」桜のイラストが可愛らしい。「勝手神社」と絵続きになった凝った作りです。
道中には、陀羅尼助の起源は修験道の開祖が作った仙薬「陀羅尼助(ダラニスケ)」の販売店があったり、昔の雰囲気を感じます。
「中千本」の中心となる場所。
丘の上に上がって行くと向かいにある「如意輪寺(にょいりんじ)」と「多宝塔」が桜の間からひょっこり。
この辺りはベンチやテーブルがあり、お弁当を広げてる方々がたくさん。
お腹が空いてきたので、少し早めにお昼ご飯へ。
中千本の中ほどにある、お食事処「朝日館」へ。お昼が11時〜とのことでちょうどに行ってみたらギリギリ入れました。席は窓側のみ。
「如意輪寺」も見える絶景ビュー☆
本当に絵に描いたような美しさ。写真撮りまくるけど、この景色は画面の中には表現できない。
ランチにチョイスしたのは「あゆ定食」。珍しい山菜「イタドリ(真ん中右)」が入ってました。窓の外を眺めながらのんびりまったりとお花見ランチ。
お腹が満たされたあとは、さらに上を目指します。
ところどころに変わった品種の桜があり、ついつい足が止まります。
上千本(かみせんぼん)
吉野山の中千本の上部にある(標高は約390m~600m)エリア。つづら折りな山道や傾斜がある坂道をずんずん登って行きます。大変ですが見晴らしもその分抜群。このエリアの桜の満開時期は下千本から3~4日ほど遅れる感じです。
「上千本展望台」は傾斜がかなりあるので気をつけないと危険です。開放感のある眺望ポイントで絶景が眺められます。良いビューポイントは人が多い場所と納得する場所でした。
ここからは吉野でよくみる風景が眺められました☆
少し先に進むともう一つの有名なビュースポット「花矢倉展望台」。
ここからは「金峯山寺」から続く吉野山の桜が一望できます。
スマホの拡大では壮大さが写しきれない。
花矢倉展望台の横には甘味処「子守茶屋」があり、「しいたけ飯」が名物となっています。他にもおでん・くず餅・くず湯・コーヒーなどもありました。屋根のないお座敷ゾーンは開放感があって良さげでした。次回はこちらでのんびりしてみたい。
「吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)」
水の分配を司る天水分大神(あめのみくまりのおおかみ)を主祭神に玉依姫命(たまよりひめのみこと)以下6柱の神を祀る世界遺産の神社。子守宮(こもりのみや)ともいい、子授け祈願の守護神として信仰されている。豊臣秀吉が子授け祈願をし、秀頼を授かったとか。現在の社殿はその秀頼が慶長9年(1604)年に再建したもので、桃山様式建築の三殿一棟の本殿・幣殿・拝殿・楼門・回廊は国の重要文化財に指定されています。
中に入るとここにも見事な枝ぶりの枝垂れ桜が。下から見上げるとその大きさを一段と感じれます。
さらに先に上へ。奥千本はまだ開花まだとのことだったので、今回は手前の高城山を最終地点にしました。
階段を登って山頂を目指します。
「高城山展望台」高城山休憩所がある展望台からは金剛葛城の山並みや三重県との境にある高見山が望めます。周囲は桜並木で下が日当たりが良いためか、開花はすでに終了してました。
ここで折り返し帰ります。
上千本まで行って歩いたのでお腹がペコペコ。金峯山寺前の出店でたけのこの天ぷらをいただく。旬のものもいただき満喫したお花見山行でした☆
金峯山寺の御本尊の「金剛蔵王大権現」はこの時期、特別ご開帳をしているので、ぜひ行ってみてね☆ 三体の青い秘仏は圧倒的な迫力だよ!
上千本の見頃に合わせて行くのをオススメするよ。ゆるやかにずっと登って行くので栄養補給と水分補給を忘れずに。